音楽制作用のモニター環境改善のために、調査や改善を行いましたので、その変化等含めて記録します。
こんな人の役に立つかも
・DTMのモニタースピーカー環境を改善したい。
・DTMモニター環境の改善方針を知りたい。
・音楽リスニング環境を整えたい。
元のスピーカー環境
・Fostex PM0.4
既に販売していなくてレガシーな感じです。卓上に、木枠のボックスを置き、耳の高さで聞いていました。ちなみに、スピーカーの幅、角度は適当でした 笑(見た目的にこのくらいといった感じです^^;)
部屋の大きさは4.5畳で、正方形な部屋です。
ここ10年間使用していて、当時でもペアで二万しなかったような気がします。とりあえず当時ネットである程度評価が良かったのと、安かったという理由で購入した記憶があります^^;
他の環境等で聞いた経験で10年経過した今となって感じるのですが次のような課題があると感じました。
・音がセンターにない(特にベース音、ボーカル)
特に、ベース音の高い音と低い音で定位が左右に揺れている感じが気になりました。
・音の奥行き感が感じられない。
友人の環境のyamahaのMSP3などと聞き比べると、音の奥行き感が希薄な感じです。
また、このスピーカーで音楽を作成すると、音の詰まり方がちょうどいいなと感じるのですが、他の環境で聴くとまだ音数が少ないな、と感じることが多々ありました。
改善点
スピーカーの後ろに空間を作る。
机が壁に貼り付けてあったので、後ろの空間で低音が強調されていたみたいです。大体45cmくらい机を壁から話しました。
低音のモワモワ感が減少し、全体的にすっきりしたイメージになりました。しかし、以前よりパンチがなくなったような感じでした。より低音がスカスカになったといったほうが良いのかもしれません。
ただ、もともと聞いていた音に慣れているので、感覚的にスカスカする、と感じているだけだと思います。
スピーカーの距離に関する記事は以下のものを参考にさせてもらいました。
スピーカースタンドにする
スピーカーの音量を上げていくと、箱と机が共振しているので、スピーカースタンドにちゃんと乗せようと思いました。
本当は机の後ろに床から立てるようなものが良いと思いますが、部屋の大きさの関係で断念。soundhouseの卓上のスピーカースタンドを選定しました。
インシュレーター
インシュレーターで音が変化するのか、私の耳ではあまりわかりませんでした。しかし、スピーカー自体は理想的には何にも設置していない浮遊状態(振動が伝わらない)が理想らしく、振動が他のものに伝わると、伝わった先の物体の振動音が音に混ざってくるらしいです。シンセの加算合成みたいなイメージでしょうか。
おそらく、その伝わった振動音も音楽の一部の音として聞いてしまっているので、わからないのかな、と思いました。それを聞いて育ってきたので。スピーカーの振動に影響される物質があるということは、本来のスピーカーからの音ではない音で聴いているので、ミックス等に影響してくるのかな、と思います。聞いている音がスピーカー+物質の振動音になるのでその音でミックスをしても、他の環境で聴くとなんか違う、となってくるのだと思います。できるだけ伝わる振動を抑える努力をしていきたいと思います。
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サウンドハウス
以下の動画が、とても分かりやすかったです。5:30くらいのところからの振動対策、という部分がとてもためになりましたので、リンクします。
吸音材
よくアーティストのホームスタジオの写真を見ると、吸音材がスピーカーの後ろに貼り付けてあります。音の反射を抑えるために購入しました。価格はピンキリで、とりあえずどんな感じになるか試すために以下の安いものを購入しました。(見た目重視です–;)
低音の吸音はいろいろ調べた結果、コスト的にも部屋的にも現状では手が出せないと思い、断念しました。
全体的に音がすっきりとした印象がを受けましたが、正直貼る前の印象と貼った後の印象はそれほど変化がわかりませんでした^^;
貼っている作業の間に前の音の感覚が抜けてしまったのかもしれません 笑(私の感覚はその程度です・・・)
パワーディストリビューター
今までは、電気屋さんのサージ付きの電源タップにつないでいました。電源系を変更すると、音が良くなる、ということをよく耳にしていたため、以下のディストリビューターを購入しました。
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サウンドハウス
確かに、以前よりも音の分離感が出てきたように感じます。音がクリアになったというか、膜がはがれた感じがします。(感覚的な表現ばかりですみません^^;)
スピーカーの角度
以前は内側に向けて(大体座っている位置の頭の位置で交差するような角度)おいていましたが、PM0.4の定位感がすごく気になっていて、いろいろな角度で試しました。
平行がすごく音の広がりがあり、良いな、と感じましたが、今度は音の中心なくなるように感じました。
結果、30度程度に落ち着きました。しかし、スピーカーの角度でこれほど変化があるのか、と思うくらいに、この角度調整が面白かったです。
・電源のプラスマイナスに気を付ける
デジタルテスターで、コンセントの極性に気を付けます。
もとからあっていたみたいです 笑、結局同じ方向に挿しました。
そもそも自宅のアースがちゃんと取れているかわからないです^^;
給電関係は、今後のこだわりとなりそうです。
モニタリング環境の計測
ここまでの改善を行い、どんな再生環境なのかをsonar works reference4で計測しました。
ということで、思い切ってsonar works reference4を導入しました。
(※追記:soundID referenceという商品になりました)
サウンドハウス
本当は、改善前のひどい状態の計測もしておくべきでしたが、おそらくひどすぎてとりあえずここを出発点としたいな、と。
まずびっくりした点として、100Hz以下が大幅に落ちていて、低音に弱かったという点があげられました。全然低音再生されてない。。。
また、いつもスピーカー音量設定は同じでも、音が右によりがちな感じがしていたのですが、部屋のスピーカーの位置関係?やスピーカーの個体差?で、右の方が3db程度強く出ていたそうです・・・
また、左右のスピーカーで周波数特性違う、という部分で、ベース音の高い音が左右にふらふらするということが納得できました。同じ周波数の音を同じ音量で鳴らしても右と左で再生音量が違うということなので、ふらふらします、よね、、、これはスピーカーの品質(安いスピーカー)だと思いますので、より良いスピーカーはこの差異がより少ないのかな、とも思います。(マッチドペアというスピーカーが高い理由がよくわかります^^;)
最終的にreference4の補正で前よりはかなりクリアで定位がわかるモニター環境になりました。というより、reference4を使わないとモニターしてもよくわからないのは当たり前な気がします・・・
以前より、音楽制作が楽しくなりそうです。
その2へ続く