パッドを叩いてループさせて、ビートメイクしていく人たちの作り方、楽しそうだなと思ってました。
ビートメイクという作り方でサウンドのバリエーションが増えるね〜
Native InsturmentsのMaschine Mikro MK3を導入しました。リズム作成に役立ちそうだと思い、興味がありました。
こんな風にビートを作ってみたいですよね。
そんな時、中古で比較的安く入手できましたので、自分の作曲のフローに合うかどうかを検証してみようと思いました。
導入して、簡単ではありますが、曲を作成してみましたので、その使い心地をまとめてみたいと思います。(※個人的な感覚に基づく点、ご了承くださいませ。)
こんな人の役にたつかも
・ビートメイクを始めたくて、Maschineの導入を検討している方
・MaschineとDAWの連携方法が気になる方
・MaschineがMIDIコントローラになるかなるか気になる方
良いと感じた点
作曲アプローチの追加
私自身、バンドで演奏したりする系でしたので、サンプラー文化や、ビートメイク的な作曲方法はあまり慣れ親しんだものではありませんでした。一つの音楽の作り方を追加するような感覚で購入するのもありなのかな、と思いました。
ビートメイクのアイデアの引き出し
私のような、ビートメイクに慣れ親しんでいないようなタイプの人間だと、「こういう系の雰囲気のビートが欲しい」と考えても、なかなかその音色にたどり着けないことは多いと思います。
最近はSpliceなどで特定のジャンルのパッケージを検索してダウンロードできるので、比較的容易になりましたが、それでも、キックの音、スネアの音など、一つづつ選んでいっても、想像している音色の組み合わせにならないことがあったり、難儀します^^;
Maschineを導入したら、Kompleteのビートメイク系ライブラリを使えるようにすることができますので、手持ちの武器を拡張するような感覚になります。
NativeAccessに、インストールしてないものたくさんあるな〜って思ってたんですが、四角いパッド見たいなサムネは、Maschineのプリセットだったんですね。
Kompleteにあるサンプルのビートのプリセットがあらかじめかなり多く準備されているので、(※Kompleteのグレードによります。)自分がイメージするビート選択への近道ができるような感覚になりました。
プリセットを選択すると、サンプルのループを聞くことができます。トップダウン的にすでに雰囲気出来上がっているものの一部を変更していくことで、欲しい雰囲気のビートまでの時短ができるという点がいいなと感じました。
コード系サンプルの切り貼りが面白い
かなり具体的な使い方のお話になってしまうのですが、Spliceでギターやエレピのコードサウンドをダウンロードしてきて、これらのサウンドの一部をパッドに割り当てて使うという方法がとても面白くてハマっています。
Maschine2プラグイン内のsound1というスロットに再生したいコードのサンプル波形などをドラッグ&ドロップをして、スライスを適用するだけで、すぐにPADそれぞれに押した時に発音するスタート地点と終了地点を割り当てることができます。
SliceにDetectという自動判別する機能があり、Sensitivityを調整することで、このコード進行を4分割してみました(今回は2%でよっつのコードの区切りになりました。)。それでApplyをおします。
この場合、1〜4のパッドに上の4つの波形の区間が割り振られることになります。
Maschineアプリでは、波形の一部をPADに割り当てるという作業がすごく簡単にできてしまうので、とてもいいなと思います。なので、色々な波形を試しても時間がかかりません。
波形をすぐにコラージュで来てしまうので、音遊びをしてしまいます^^;
サイズ感がちょうど良い
Maschine Mikroのサイズ感が気に入っています。
自分の目の前にキーボード、 Maschineと並べておくことができましたので、作業もすぐに取りかかることができます。
MIDIコントローラとして利用できる
私は、テクノ、ハウス、エレクトロ系のリズムを作成する時に、XOを利用するときも多いです。このような時、MIDIコントローラモードに切り替えることで、XOをパッドで打ち込むように利用します。MIDIの割り当ては、専用のアプリがあり、簡単に割り当てることができます。
使いにくいと感じる点
DAWと連携して利用する際、DAWシーケンサーとの連携にかなり慣れが必要です。何曲か作ってみたのですが、まだあまり慣れていません^^;
スーペリアドラマーや、EzKeyのように、プラグイン内部のシーケンサが同時に動作するみたいな仕様なので、自分の中でどんなふうに使っていくのが効率よい使い方なのか、模索していく必要があります。スーペリアドラマーやEzKeyは、ドラム、鍵盤といった個別の楽器なので、感覚的に使いにくいというハードルはあまり感じません。
使い方の模索について
内部ミキサーを使うか、DAWにパラアウトするか
MIXを行う際、DAWのトラックに全ての音色をパラアウトするのが個人的には好きです。ただ、Maschine内部の音色を全てDAWのトラックと連携させるという点でかなりのめんどくささがあります。Maschine内部にもミキサーがあり、そこでもVSTが利用できるので、Maschineで作成している音色はMaschine内部のMixerに慣れてしまった方がいいのかな、と感じている次第です。
Maschine内部のミキサーのプラグイン一覧からUniversalAudioのUADプラグインは表示されませんでした。設定で表示できるのか、使えないのかはよくわかっていません。
どのシーケンサーで打ち込むか
DAW側のシーケンサを使うとしたら、Maschine内部の各サウンドグループ、または、サウンドのMIDI入力チャンネルのを設定する必要があります。
Maschine内部のシーケンサは、2つのモードがあり、一つは、サウンドグループ毎にループをオンオフしたり、パターンを切り替えたりするモード、もう一つは、DAWのような時間軸のシーケンサです。
インスピレーションでビートを作成していくときは、ループさせて音を重ねていくような使い方をしたいですので、一つ目のモードが良いです。
一方で、曲のように構成を作りながら打ち込みたい場合は、シーケンサのモードを使った方が良いです。このシーケンサのモードは、先ほどのPatternをそのまま呼び出せるので、ある程度組み合わせるパターンを作成してからシーケンサモードに切り替えて曲の構成を作る、みたいな流れが良いのでしょうか。
ただ、基本的にそんなにすんなりと整理した手順で曲を作るわけではないので、ビートメイクのインスピレーションでパターンを作成するプロセスと、全体を組んでみて構成を考えるというプロセスを行ったり来たりすると思います。この時に、ある程度の慣れが必要になってくるな、と感じました。もともとハードのサンプラーで打ち込む人はこう行った思考を瞬時に行なっているんだと思いますが、スポーツですね 笑
サウンドグループの概念
DAWの中の小さなDAWのようなイメージです。
サウンドグループの概念に慣れが必要でした。サウンドグループは、C0がキック、C1がスネア・・・のように、キットのような楽器をまとめるのに使います。サウンドグループの中に、サウンドがあります。ここまではシンプルなのですが、ベースのような音階を持った楽器について少し慣れませんでした。
ベースのような音階楽器は、C0の音とC1の音は、ピッチを変更した同じサンプルというとらえ方をしていて、C0の音色をすべてのノートナンバーに割り当てる、というイメージで利用します。そのため、サウンドグループに対しての操作ではなく、読みこんでいるノートナンバーのサンプルに対する操作ということになります。(何を言っているのかわからないですよね・・・)
これが、実際にMaschineのアプリを操作しながら考えていると、少し混乱してきました。
DAWと連携させる際にも、DAWのトラック1にビート、トラック2にベースの音色を割り当てたいとしたとき、トラックのMIDIチャンネルと、MaschineのMIDI入力チャンネルを合わせる必要があるのですが、その際にも、サウンドグループに対して入力設定をしたらいいのか、サウンドに対して設定していいのか混乱する時がありました。
この点に一定の慣れが必要になってくると思います。
ただ、この使いにくいと感じている点も、ワークフロー自体が変化しているので、ある意味、手法への慣れの部分が大きいと思っています。
通常のMaschineと比較して
通常のMaschineは、Microの上の部分に、液晶がついており、PCの画面を見なくても色々な設定(エフェクトのかかり具合など)ができるようになっています。これは、ハード的に色々細かく操作したい人には向いているのかなと思いました。ただ、私的には、Microがちょうど良いと感じています。というのも、ハードの小さな画面で細々と操作するのが苦手というか、PCで操作をする方が好きだからです。もう一つの理由としては、サイズです。キーボードとMaschine Microを目前に並べておけるので、すぐに目の前でPADを叩くことができるように設定しておくことができるからです。
価格的にも、通常版のMaschineより安いので、ビートメイクの感覚をつかみたいという方にもちょうど良いのかなと思いました。
中古で購入する際の注意点
Maschineのハードウェアは、シリアルナンバーが自分のNIアカウントに登録することで、Maschineのアプリケーションがダウンロードできるようになります。そのため、ハードウェアがアカウントに対して紐づくような仕組みになっています。
今回、私は中古のMaschine Micro MK3を購入したのですが、購入した時には、シリアルナンバーが以前の所有者に登録されており、シリアルナンバーを登録することができませんでした。本来なら、以前のオーナーがトランスファーIDというものを発行して、同封して売却しなければならないとのことなのですが、私のハードには、トランスファーIDも含まれていませんでした。販売業者に尋ねても、返品以外の選択肢はないようでしたので、サポートセンターに問い合わせてみることにしました。
私の場合は、運よくサポートセンターが、以前の登録者の所有権の移転の確認が取れたので、すぐにライセンス登録できるようになりました。そのため、無難に購入するなら、新品の方がいいなと思いました。
Soundhouse