【箏音源】sonica Koto13 VS koto nation VS EXS24の箏

logicの箏の音色に飽きてきました・・・

EXSの音色はちょっと単調だからね~

和楽器の箏のプラグインを模索していました。箏のプラグインについて、今まではlogic Pro XのEXSの箏の音色を使っていたのですが、どうも音が硬く、アーティキュレーションもなく、機械的な雰囲気がぬぐえませんでしたので、koto nationとkoto13を導入してみました。その比較と備忘録を記載したいと思います。

目次

サウンド

音源は24bit48KHzでバウンスしたものです。

平調子音階でのベタ打ち

ベロシティ100のMIDIベタ打ち、BPM100での平調子を再生したものです。

調子はスケールのような意味で、平調子は、13弦の箏のチューニングで作る音階を示します。音量は全体が同じような音量になるよう調整しています。

①EXS24の「Koto」:サンプルを読み込んでそのまま利用

②KotoNationの「Koto」:キースイッチのアーティキュレーションは「Sustain」

③Koto13の「13 String Koto」:マイキングを「Direct」のみ、キースイッチのアーティキュレーションは「Picking Thumb」なので、親指の押し出しで発音する方法ですね。音源のリバーブ量も-♾としましたので、ドライな音で比較しました。

ベロシティでの音の変化具合

ベロシティ15、30、45、60、75、90、105、120、127を鳴らしています。

KotoNationは、ベロシティ116からピッチベンドします^^;KotoNationだけリリースがMidiノートオフで音が消えますね。

トレモロ

EXS24はアーティキュレーションがないので、KotoNation→Koto13の順番でトレモロを鳴らしています。両音源とも、モジュレーションホイールでピッキングをだんだん強くしています。KotoNationとKoto13ではホイールの方向が逆です^^;

適当な打ち込みの例

KotoNation→Koto13の順番です。

Koto13ははんなりしますね〜

各音源のメリット

koto nation

容量

3.3G(13弦、17弦、三味線含む)

メリット

インストール容量が軽いです。

アーティキュレーションがそれなりにあります。

クロマチック入力なので、通常の鍵盤と同じ音階で箏の音色を導入できます。箏の奏法の正確性とは関係なく、箏の音色のみを楽曲に取り入れたい場合、選択肢としてありだと感じました。POPSなどのオケに箏の音色の要素を楽曲に取り入れたいという場合が多いと思うので、そのような場合は、これで十分な気もします。

DAWデフォルトの音源で物足りない場合の次の選択としても最適です。ver2からキースイッチ方式でアーティキュレーションの切り替えができるので、たくさんの奏法を個別トラックに分離する必要はありません。

値段が約1万で3種類の楽器が手に入る点。

デメリット

本物の箏を目指そうとすると、箏知識が必要です。スケール(調子)や、箏本来の奏法をしっかりと勉強してMIDIでアーティキュレーションをしっかりコントロールする必要があるので、純粋な和楽曲を作成するのにはsonicaを導入した方が効率的だと感じました。Koto13のリアリティと打ち込みの簡易さと比較すると、Koto13の方に傾きます。

あと、インストールが少し迷いました。ちょっとインストール情報の導線が微妙な感じがしました。V2にアップしたようで、SonicWireで購入した場合、直接会員ページからログインしてダウンロードするだけで使えました。専用のダウンローダーでダウンロードする方式はどうやらV1がダウンロードできる雰囲気ですが、私はこのアプリに入力するシリアル番号ではじかれ続けて、諦めました^^;

V2では、UIが統一されて、アーティキュレーションをキースイッチで変更できるようになっています。また、サンプルも刷新された、と公式ページにありました。

おすすめの用途

箏の音色を従来の西洋音楽理論で作成している現代楽曲に取り入れたい場合。

sonica insturments koto13

容量

9.15G(13弦の箏のみ)

メリット

箏本来の操作性に忠実な点です。アーティキュレーションの種類も多いです。それなりに打ち込むだけで時間をかけなくてもリアリティがある箏を打ち込むことができます。

13弦をそれぞれC3〜A4の白鍵に割り当てて、様々な調子を設定できるので、和の音階をすぐに出すことができます。和楽曲のインスピレーションが浮かびやすいです。本物の箏を演奏するようなイメージで、箏を中心に作曲ができるので、作曲のアイデアをだす一つのツールになります。

マイキングも「Direct」「OH」「Room」があり、細かくブレンドできます。今回のサンプルは「Direct」のみでやっています。

打ち込みの時も、なんとなく肌に合う感じがしますので、KotoNationより簡単にリアルな雰囲気が出しやすいと思います。

Koto13は、一台バーチャルな箏を買うイメージのプラグインです。付属のマニュアルもかなり丁寧なので、箏を知らない場合、このマニュアルをきっかけに理解を深める指針にもなります。

クロマチック(普通の鍵盤の演奏)でも利用できるので、箏の奏法を詳しく知らない場合でもとてもリアリティの高い音色の箏が得られます。Koto nationのような用途は包括的に含むと感じています。

インストール方法は丁寧にnoteにまとめられていて、さすが国内メーカーだな、と感じました。

note(ノート)
Sonica Instruments製品のダウンロード、インストール方法|Sonica Instruments 手順1 ダウンロード・コードを発行する ※Sonica InstrumentsのWebサイトから直接購入された方は、この操作は不要です。手順2にお進みください 1.ContinuataのWebサイト(h...

デメリット

値段が高いです。このプラグインだけでも定価で2.7万します。13弦の箏1つのみで2.7万円ですので、3種類の楽器を含むkoto nationは1楽器3000円とすると、シンプルに9倍くらいのコストになるのでしょうか。

また、容量が大きいです。13弦の箏だけで9 Gなので、SSD(HDD)の容量が足りない人にはデメリットになります。

インストールにはWiFi環境で1.5時間くらいダウンロード時間がかかりました。

個人的な見解

私はkoto13を使います

単純に、サンプル容量という点でベロシティに対するサンプル量も違いますし、koto13がリアルで使っていて気持ちの良いプラグインだと感じています。あと、値段も結構したので、こちらを使います 笑

ポップスのトラックの一部など

自分の曲にクロマチックな西洋音階(箏の奏法を気にせず、テイストだけを取り入れる)で利用するだけの場合は、koto nationでかなりカバーできると感じます。箏のリアリティを追求しない和風ポップスのトラックの一部などの用途で利用するのもKotoNationで十分に感じます。多少のベロシティコントロールなどのアーティキュレーションの操作は必要ですが、それなりに和風の雰囲気を醸し出すためには十分なプラグインだと感じています。

本格的な箏としてはKoto13

箏本来の奏法で本物の和楽器楽曲が作成したい場合、koto13を導入する箏でかなり作曲がサポートされると思います。前述下通り、白鍵のC3〜C4にかけて13本の弦が割り当てられるので、白鍵をそのまま引くだけで、和の調子(スケール)が演奏できるからです。また、アーティキュレーションもかなり豊富なので、本物の箏をMIDIキーボードで弾いているような感覚になると思います。もちろん、クロマチックスケールに設定すれば、12音音階も出せます。

予算に余裕がある場合、用途としては包括的にkoto nation的な役割も果たすことができるkoto13は選択肢としてかなりありだと思います。

大好きな、サウンドハウスにも販売されていました。↓↓

KOTO13
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